予防歯科
虫歯や歯周病は自覚症状がないまま進行してしまうことがあります。虫歯や歯周病の進行を防ぎ、健康なお口を守っていくためには定期的なメンテナンスが大切ですが、日本では定期的なメンテナンスを受けている方が少なく、「歯は年齢とともになくなっていくもの」と思われがちです。しかし、定期的なメンテナンスを受けている方は、そうでない方と比べて歯を失いにくいと言われています。今、健康な歯を大切にし、治療の際もできる限り削らない、抜かないためのケアが予防歯科です。
《治療内容》
PMTC
PMTCとは、専門的な機器や技術を用いて歯の汚れを除去する処置のことです。日頃から正しいブラッシングをしていても、歯ブラシだけでは取り除けない汚れもあります。落としきれていない歯垢や歯石を医師や歯科衛生士が丁寧に取り除きます。
フッ素塗布
フッ素には歯の再石灰化を促す効果と歯質を強くする効果があります。通常は唾液が歯の再石灰化に作用するのですが、フッ素を定期的に塗布することで、強く虫歯になりにくい歯を形成できます。
ブラッシング指導
歯科衛生士が正しいブラッシング指導を行います。定期健診を受けているからといって、歯磨きをしなくてもいいということではありません。フッ素塗布やPMTCなどの歯科医院でのメンテナンスも大切ですが、日頃のセルフケアも非常に大切です。患者様一人ひとり、歯の生え方や生活習慣による口内環境も異なりますので、それぞれに合ったブラッシング指導を行っています。
カリエスリスク検査
みなさんは自分のお口の中に、どれくらい虫歯になるリスクがあるかを検査することができるのをご存じですか?「虫歯になりやすい人」と「虫歯になりにくい人」がいます。
カリエスリスク検査(唾液検査)とは、自分のお口の中が虫歯になりやすいかどうかを簡単に検査できるものです。
※カリエスとは虫歯のこと
自分のお口の状態を知ることで、自分にとって一番効果的な予防法を見つけることができるのです。
《カリエスリスクを判断する9つのリスク因子》
う蝕経験
過去に治療した歯の本数、また現在治療が必要な歯の本数。本数が年代別の平均値よりも多い場合、また1年以内に虫歯の治療をしたり新しい虫歯ができてしまった場合リスクが高いと考えられます。
関連全身疾患
う蝕に関する全身疾患や全身状態。病気や薬の副作用で唾液が出にくい、また手が不自由などの理由で上手く歯が磨けないなどが含まれます。
ラクトバチラス菌
ラクトバチラス菌と呼ばれる虫歯菌の数を調べます。この菌は歯を溶かす酸の力が大きいため、虫歯の進行を促進させます。形が合っていない詰め物や被せ物の隙間や虫歯で穴が空いてしまった部分に多く生息します。また糖分を摂取する頻度が多いと増殖する要因になります。治療をラクトバチラス菌が生息できるような引っ掛かりを少なくすること、また糖分摂取を見直すことで菌を減らすことができます。
“ラクトバチラス菌はお口の中に住むことができず、歯面に付着する能力を持たない菌です。う窩や合っていない被せ物の隙間で繁殖し、虫歯の進行を早めます。主に砂糖や炭水化物などの虫歯を誘発しやすい食品に含まれており、その摂取とともに口腔内に入ってきます。”
飲食回数
食事、間食、飲み物も含め糖分を摂取する頻度を調べます。糖分を摂取する頻度が多いとお口の中が虫歯になりやすい酸性の状態になります。酸性になると歯が脱灰する時間が増え、再石灰化する時間が十分に確保できなくなってしまい虫歯になりやすくなってしまいます。
プラーク量
プラークとは細菌の塊のことです。このプラークがどこにどのくらい付着しているのかプラークに色を付け見やすくする液を用いて調べます。プラークは歯ブラシやフロス、歯間ブラシなど物理的に擦るときに除去することが出来ます。なのでご自身の歯のケアについて確認し、どこに多くプラークが付着しているのか定期的に確認して毎日の歯磨きを行うことが大事になってきます。
ミュータンス菌
ミュータンス菌と呼ばれる虫歯菌の数を調べます。ミュータンス菌は歯に定着できるよう、のりの様な物質を作ることができるため、虫歯のきっかけを作る菌と言われています。この菌は乳歯が生えそろう3歳頃に定着し、その数は大人になっても変化しません。
フッ化物プログラム
フッ素の使用について調べます。フッ素には“脱灰を抑制”“再石灰化の促進”“歯質の強化”“細菌の活動抑制”この4つの効果があります。そのためフッ素は虫歯を予防するのにとても重要な存在です。ただフッ素は正しく使用しないとその効果を発揮することが難しくなります。使い方などフッ素に関する知識も含め知ることが重要になります。
唾液分泌速度
唾液の分泌速度を調べます。唾液には酸性に傾いたお口の状態を中性へ戻したり、再石灰化を促したりと虫歯予防に効果がある成分や作用がたくさんあります。唾液の量が多いと自ずとその成分や作用が多く強まります。唾液の量を増やすには噛むことが大事になってきますので、普段の食事をよく噛むこと、そして食後など虫歯のリスクが上がるタイミングでガムを噛むことで唾液の分泌を促すことができます。
唾液緩衝能
酸性を中和する力を調べます。食事をするとお口の中は酸性へ傾き虫歯になりやすく歯が溶けやすい状態になります。唾液にはその酸性の状態を中性へ戻す力があります。緩衝能が低いほど口の中が酸性に傾きやすく、脱灰が起こりやすい(虫歯になりやすい)です。また、唾液の分泌量が増えると中和させる成分も増えるため唾液の分泌を促すことが重要です。
《虫歯のなりやすさを左右する主な原因》
①虫歯菌の量
②唾液の量
③唾液の質(虫歯から歯を守る力の程度)
④歯の質(酸に溶けやすいか溶けにくいか・フッ素を使用しているかどうか)
⑤食生活習慣
自分がどうして虫歯になりやすいのかを知り、どうしたら予防できるのかを考えていきましょう。
お口の虫歯と歯周病の予防を行う上で重要なこと
ポイント①原因を除去する
虫歯と歯周病が発症しない様に細菌の塊である「バイオフィルム」の除去を行い、お口の環境を整えること。
ポイント②リスクを知る
患者さんひとりひとりの現状、虫歯歯周病のなりやすさ(リスク)を理解していただくこと。
ポイント③継続的なケアを行う
患者さん自身が自分の歯に関心を持ち自分の歯は自分で守っていくという気持ちを持ち家庭でケアし定期メンテナンスをうけていただくこと。
最後に
北九州市小倉北の歯医者ヤマヂ歯科矯正歯科クリニックでは、日本矯正歯科学会の認定医と臨床指導医が在籍し難しい矯正治療の患者さんでも多くの治療を行ってきた実績があります。
また、当院には日本小児歯科学会小児歯科専門医や日本歯周病学会歯周病専門医も在籍しており、幅広く専門的な治療をしております。
無料相談をお受けしておりますので気になる方は24時間ネット予約にてご予約を取られてください。
山地晃二郎
ヤマヂ歯科・矯正歯科クリニック 院長
住所 福岡県北九州市小倉北区中井5-4-26
日本矯正歯科学会 認定医
日本口腔インプラント学会
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