歯周病にならないためにできること

歯周病

皆さんこんにちは、北九州市小倉北区の歯医者、ヤマヂ歯科クリニックです。早いもので2024年も残り3か月と少しになりました。皆さんいかがお過ごしでしょうか。

さて本日は「歯周病にならないためにできること」というテーマでお話したいと思います。

歯周病は、歯と歯茎を支えている「」に炎症がおこる病気で、進行すると歯が抜け落ちる原因になります。歯周病になってしまった後は歯医者でしか完治できませんが、ならいないために日常的なケアによって予防をとることができます。

歯周病菌ってなに?

歯周病菌の菌の種類は酸素を嫌う嫌気性菌です。そのため、通常の空気が届く場所では生きにくく、歯の表面などでは繁殖しにくい特徴があります。しかし、私たちは日常的に呼吸をしているため、口の中の多くの部分が酸素に触れています。では、どうして酸素が嫌いな歯周病菌は口の中に存在できるのでしょうか?

実は、歯周病菌は酸素が触れにくい歯と歯茎の間(歯周ポケット)に潜みやすいのです。健康な状態の歯茎では、この溝は2~3mm程度しかなく、菌が増えるにはあまり適していません。しかし、歯をきちんと磨かなかったり、食生活の乱れやストレスが続くと、歯茎がぷにぷにと腫れてきてしまいます。この腫れにより歯周ポケットが4~5mmと深くなり、菌が住みつくのに理想的な環境が整ってしまうのです。

歯周ポケットに入り込んだ歯周病菌は、やがて歯茎の下にある骨を破壊し始めます。時間が経つにつれて、骨が徐々に溶かされることで歯周ポケットがさらに深くなり、菌がますます増殖しやすい環境が整ってしまいます。このようにして、歯周病は悪化の一途をたどり、歯を支える骨が次第に失われていくのです。

特に10代までの若者は、ほとんどの人が歯周病にかかりにくく、仮に歯周病になったとしても、歯肉の炎症である「歯肉炎」の段階にとどまることが多いです。しかし、一度骨が侵され始めると、病気の進行は一気に悪化します。まるでエンジン全開で走る車のように、病状は急速に進行します。それが歯周病の怖さとも言えます。

厚生労働省が2023年に公開している資料によると、80歳以上の方で自信の歯20本以上残っている人(8020運動の達成者)の割合は約半数でした。つまり2人に1人は自分の歯で食べ物が食べれているということになります。他方、4mm以上の歯周ポケット、の人の割合は、全体では48%弱で、高齢になるにつれ増加する傾向にありました。日本人が歯を失う原因のトップが歯周病のため、最近では虫歯よりも歯周病が、より注目がされています。

ここからは歯周病にならないためにできる具体的な対策を考えていきます。一度なってしまった歯周病は、歯医者でしか完治できませんが、進行を緩めたり、コントロールは自宅でのセルフケアでも可能です。歯周病にならないための予防・対策を理解することでまずは歯周病を寄せ付けないお口の環境作りが大切です。

歯周病の予防(セルフケア)

歯周病の主な原因は、歯垢(プラーク)と呼ばれる細菌の塊です。適切なブラッシングを行うことで、歯垢を効果的に取り除くことが重要です。歯ブラシの選び方と使用方法に気を付けることで、歯茎を傷つけることなく、効率よく汚れを落とせます。つぎの1.~4.に示したセルフケアはどれも日々の習慣を見直すだけで自宅で取り入れることができるものです。

1.歯ブラシを丁寧に行う

柔らかめの毛先:

歯茎を傷つけないためには、硬すぎない歯ブラシを選ぶようにしましょう。毛先が細く、やわらかいタイプがおすすめです。

ヘッドの小さな歯ブラシ:

細かい部分まで届くように、ヘッドの小さい歯ブラシを選ぶと良いでしょう。特に歯の形の小さい子供や女性の方が大きなブラシを使うと、しっかり奥の歯まで歯ブラシの毛先が届かずにそれにより磨き残しが生じる可能性があります。

歯と歯茎の境目に45度の角度で当てる:

歯ブラシを歯と歯茎の境目にあて、軽く押し付けながら小刻みに動かします。これにより、歯茎に溜まった歯垢が効果的に除去されます。歯より、「歯茎」の周りをしっかりと磨く意識を持つことがポイントです。

強く磨きすぎない:

力を入れれば汚れとれるわけではありません。力を入れすぎると歯茎やエナメル質を傷つける可能性があるので、自分が思っているよりも力は入れずに優しくブラッシングを行います。

歯ブラシの交換は月に1度:

毛先が広がると歯ブラシは交換しましょう。特に小さいお子様は歯ブラシを噛んだりして毛先がすぐダメにしがちです。衛生的な観点からも、毛先の広がりがなくても歯ブラシは月に1度は交換し清潔に保つようにしましょう。

2.歯周病で気を付ける食べ物・生活習慣

歯周病になりにくい食事:

歯周病菌を減らすためには、唾液の分泌を増やし、口内の清潔さを保つ食べ物を取り入れることが効果的です。特に食物繊維が豊富な野菜やキノコ類は、よく噛むことで唾液の量を増やし、口内の殺菌作用を高めます。免疫力を向上させ、細菌感染を防ぐためには、バランスの取れた食事が欠かせません。

おすすめの食品には、ニンジン、トマト、れんこん、また、ほうれん草、ブロッコリー、小松菜、などの野菜類や、ビタミンCを含むいちごやみかんなどの果物、乳製品や大豆製品などが挙げられます。乳製品のなかでもヨーグルト乳酸菌/プロバイオティクス(善玉菌)」を含んでおり、これが歯周病によいとされております。また飲み物としては抗菌作用のある緑茶がお勧めです。これらを積極的に取り入れ、口内環境を健康に保ちましょう。

歯周病になりやすい食事:

糖分は口の中の細菌の餌になりやすく、スナック菓子や清涼飲料水は歯垢の増殖を助けてしまいます。過剰な糖分摂取は避け、甘いものを食べた後はすぐに歯を磨く習慣を身につけましょう。

甘いもの以外でも酸っぱいものや炭酸飲料は口内を酸性に傾けます。お酢やコカコーラ等はたくさんとると口内が長時間酸性になってしまい歯が溶ける原因になるため摂取しすぎに気を付けましょう。

タバコと歯周病の関係

タバコを吸う人は、吸わない人に比べて歯周病にかかりやすいというデータが出ています。原因はタバコに含まれる有害物質です。たとえばニコチンは、歯に歯垢を付着させやすくします

また、喫煙は血流を悪くするので、歯周病菌への抵抗力が低下し、病気が進行しやすくなります。日本臨床歯周病学会によると。ある統計データでは、1日10本以上煙草を吸うと歯周病にかかる危険5.4倍に、10年以上吸っている人は4.3倍に上昇し、また重症化しやすくなります。タバコを吸うことで歯茎の血行が悪くなり、歯周病が進行しやすくなるためです。禁煙することで歯茎の健康を保つことができます。

3. フロス・歯間ブラシ・口腔洗浄液の活用


ブラッシングだけでは歯と歯の間の汚れは完全に取り除けないことが多いです。特に歯間の隙間に食べ物のカスや歯垢が溜まりやすいため、フロスや歯間ブラシを使用して、これらの部位を清潔に保つことが重要です。

デンタルフロス:

歯と歯の隙間に糸を通し、前後に動かして歯垢を取り除きます。特に狭い隙間に適しています。

歯間ブラシ:

歯間が広めの場合、歯間ブラシを使うと効果的です。歯間ブラシは小さなブラシ状の道具で、歯と歯の間を優しく掃除できます。歯周病が進行している方はフロスよりも歯間ブラシがよいでしょう。

抗菌作用のある口腔洗口液:

歯周病の原因となる細菌に効果的な成分が含まれた洗口剤を使用することで、歯周病予防にさらに効果を発揮します。クロルヘキシジンやトリクロサンなどの成分を含んだ洗口剤を選ぶと良いでしょう。当院でお勧めしている洗浄液は「Con Cool」です。

 

4. 唾液の分泌を促す


唾液は、口腔内を清潔に保ち、細菌の繁殖を抑える働きがあります。唾液の分泌が少ないと、歯垢が溜まりやすくなり、歯周病リスクが高まります。以下の方法で唾液の分泌を促進しましょう。

ガムを噛む:

無糖のガムを噛むことで、唾液の分泌が促進されます。特にキシリトール配合のガムは虫歯予防にも効果的です。

水分を十分に摂る:

体内の水分が不足すると唾液の分泌も減少します。こまめに水を飲むことで、口腔内の乾燥を防ぎ、唾液の分泌を維持しましょう。

定期的な歯科検診とクリーニング


自分で行うケアだけでは、全ての歯垢や歯石を取り除くことは難しいため、定期的な歯科検診とプロフェッショナルなクリーニングが非常に重要です。北九州小倉北区のヤマヂ歯科・矯正歯科クリニックでも歯のクリーニングは行っておりますのでお気軽にご相談ください。歯が痛くなってからでは遅いことが多いので、歯周病になる前に歯医者に行って予防をすることは実はとても大事なのです。

歯石の除去:

歯垢が硬化して歯石になると、ブラッシングでは除去できません。歯石は細菌の温床となるため、4か月に1回など、歯ブラシでは落としきれない汚れを、歯科医や歯科衛生士によるスケーリング(歯石除去)によってきれいにします。PMTCといって、専門的な機器や技術を用いて歯をきれいにし、歯ブラシでは届かない歯と歯の間の汚れを、エアフローによって落とします。

    エアフロー

唾液検査:

唾液検査にてお口の中の細菌の種類や数を調べることによって、歯周病や虫歯になりやすいかどうか分かります。この結果により、患者さん固有の予防プログラムが作成できます。

歯周ポケットのチェック:

歯茎の状態をチェックし、歯周ポケット(歯と歯茎の間の隙間)の深さを測定します。歯周ポケットが深い場合、歯周病が進行している可能性があります。

プロバイオティクス療法:

先ほど、「歯周病になりにくい食事」の項目で、ヨーグルトの話をしましたが、人体に良い影響を与える微生物などを活用し、体質を改善していくのがプロバイオティクス療法です。
お口の中の善玉菌と悪玉菌のバランスを調整し、歯周病菌が増えることを抑えます。

まとめ


本日は歯周病についてお話しました。歯周病は予防が可能な病気です。毎日の適切なブラッシングやフロス、そして定期的な歯科検診を行うことで、歯周病のリスクを大幅に減らすことができます。また、健康的な食生活や生活習慣も口腔内の健康に直結しています。これらの対策を意識し、歯と歯茎の健康を長く保つよう努めましょう。

 

北九州市小倉北区の歯医者ヤマヂ歯科矯正歯科クリニックでは日本歯周病学会の専門医のDr.が在籍し、多くの治療を行ってきた実績があります。

 

特徴

 

  1. 歯周病専門医による診察
  2. 最新の治療技術
  3. 痛みの少ない治療
  4. 個別カウンセリング
  5. 高度な診断機器
  6. アフターケアの充実・再発防止
  7. 交通アクセス良好・駐車場完備
  8. 柔軟な予約システム・24時間WEB予約やLINE予約が可能
  9. 子供から大人まで家族で通えるクリニック

 

これらの特徴を活かして、患者さんが安心して治療を受けられる環境を提供しています。

 

無料相談をお受けしておりますので気になる方は24時間ネット予約にてご予約を取られてください。

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山地 晃二郎

ヤマヂ歯科・矯正歯科クリニック 院長

住所 福岡県北九州市小倉北区中井5-4-26

日本矯正歯科学会 認定医

日本口腔インプラント学会

北九州市小倉北区で歯科医院の院長をしています。インプラント治療と矯正治療を得意としています。

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